校正の信頼性確保の目的で運用されているjcss制度は品質マネジメントシステムへの適合性を得るためや法律への準拠のために必要なものです。広く一般的に行われている校正はトレーサビリティー体系図があっても意味がありません。その追跡できる最終的な標準が国家計量標準であり、技能を認められて登録された事業者で校正が行われていることが重要です。それを証明できることが品質マネジメントシステムや法律によって求められています。これは国内だけにとどまらず海外展開の時にも必要とされる要件であり、この制度による校正証明書は取引先の国の多くで通用します。この制度を利用することで新たな試験や説明、根拠資料などを求められることがなくスムーズな要件の確認を行うことができます。

品質マネジメントシステムへの利用

ISO9001などで多くの企業に活用されている品質マネジメントシステムでは測定値に対してその正当性を保証しなければならない場合には定められた間隔又は使用前に、国際又は国家計量標準にトレース可能な計量標準に照らして校正又は検証することが求められています。この国家計量標準にトレース可能な計量標準に照らした校正を提供できるのがjcss制度です。国家計量標準の供給と校正事業者の登録制度で実現しています。この制度による校正証明書を提示することで規格が求める要求事項を満たすことになります。これ以外の方法で校正を行なった場合にはその妥当性を説明する必要が生じてしまいます。つまりこの制度を利用した校正証明書があるだけで測定値の正当性を保証することが可能です。

法規制を満たすための校正の証明

事業を行うにあたって遵守しなければならない法規制があります。事業ごとに適用される規制は異なりますが、多くの法規制の中で計量器の校正に対してjcss校正を利用することが要件として求められています。たとえば、高圧ガス保安法で高圧ガス製造設備の要件として温度計と圧力計の設備が必要となっています。その計量器の校正にも指定されています。気象業務法で気象観察用に使われる気象機器にも同様の構成が求められています。また道路運送車両法によって行われる車検で使われる自動車検査用機器もjcss制度による校正を求めています。もし他の機器で校正がされた場合、その車は車検に合格していないことになって道路を走ることができません。このように法律に準拠するためにはこの制度を使用した校正の結果を維持する必要があります。